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フィリップ・シーモア・ホフマンに続き、なんだか無性に残念です。思い入れのある作品は『ポパイ』『ガープの世界』『フィッシャー・キング』『グッドモーニング, ベトナム』。『いまを生きる』『レナードの朝』『グッド・ウィル・ハンティング』といったウィキペディア云うところの<ペーソスに満ちたシリアス>サイドの彼にはあまり思い入れは無いんだけど、いまだにDVD化されてない『ハドソン河のモスコー』『クラブ・パラダイス』なんて作品もあって……ああ、書いているだけで溜め息ばかり出てしまいます。

ロビン・ウィリアムズが1997年に『グッド・ウィル・ハンティング』でオスカー助演男優賞を獲った時のスピーチが大好きです。

特に父へ感謝したいんだ。(天井の方を指さしながら)もうあっちの世界にいるんだけどさ。ぼくが役者になりたいと話したら父は『そりゃあ素晴らしい。でも何かあった時のために手に職をつけておくといい。溶接なんてどうだい?』と言ったんだよ。(ミズモト抄訳)

オックスフォード大学の研究によれば、コメディアンたちはテレパシーや心霊現象といった”unusual experiences(=普通ではない経験)”を信じこむことが多く、集中力の欠如や”cognitive disorganization”(=認識の崩壊)といった傾向が顕著なんだそうです。

Comedians have psychotic personality traits, study finds
http://www.reuters.com/article/2014/01/16/us-comedians-psychotic-idUSBREA0F00M20140116

一方で、コメディやユーモアの才能には、もともと躁うつ病や統合失調症といった病の性質と共通点が多く、コメディアンはその性質を健康的な領域のなかで発揮することによって、ギャグとか奇妙で強烈な行動、独創的な発想として表現することができる人たちだということなんですね。言われてみれば、たしかになるほどと思います。

こうした分析を読んでると、ロビン・ウィリアムスだけでなく、ドラッグや自殺などで若くして亡くなった素晴らしいコメディアンたちの姿が、次々と目に浮かんできます。こうした紙一重のバランスの中で生きるコメディアンたちにとって、笑いのために身も心も削ることが本望だったとしても、命を縮めてしまっては元も子もないと思ってしまうのは、ぼくがやはり凡人だからなのでしょうね。