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ぼくのGMTである愛媛県内の大衆食堂を一挙に特集したムック、マチボンvol.2「愛媛食堂ノスタルジー」が本日2月25日に発売されました。

この本の巻頭をなんと18ページにもわたって飾っている企画が<ミズモトアキラの今治食堂探訪>です。

昭和の時代には造船業やタオルに代表される繊維産業などで大いに栄えた愛媛県今治市。その頃の市民とりわけ労働者たちの旺盛な食欲を充たすために、大衆食堂があまたオープンしました。平成に移りかわり、不況のあおりや生産拠点の海外転換などで街の雰囲気こそかなり寂しくなってしまいましたが、静かに歴史を重ねている食堂が現在でも少なからず残っています。そんなお店の中から、これぞというお店をぼくが訪問し、自慢の中華そば、ヤキメシ、オムライス、定食などを食べまくったのがこの特集です。

拙著『D.J. ディスカバリージャパン』でも食べ物関係の店はたくさん紹介しましたし、ふだんから安くて美味しい食べもの屋を見つけることにだけは熱心なぼくですけど、ここまで本格的な食レポは初めてのこと。しかも、どのお店も美味しいから残したくないし……ってんで、全六軒にわたって妥協なく食べて食べて食べまくった次第です。

この本全体では数十軒の食堂が紹介されていますが、編集部のリストアップした食堂はもっと膨大で、取材交渉の段階でお断りされてしまった食堂がほんとうにたくさんあったそうです。ぼくが編集長の渡邊さんに提案したリストの中にも、お断りされたお店はありました(もちろんオッケーをいただいたお店はすべて最初からそのリストに掲載してあったところばかりです)。

今治はサイクリストの聖地でもある「しまなみ海道」の四国側の入口にあたることや、SNSとか食に関する投稿を集めるサイトの影響もあって、かつてより若いお客さんで賑わうお店も出てきたみたいです。集客の問題はともかくとして、食堂を経営している方々は軒並み高齢化しています。若い後継者が見つかりにくいという問題を一朝一夕で好転させるのはかなり難しいでしょう。これはきっと愛媛にかぎらず、全国各地でも同じことだと思いますが。

根は優しいのに、ちょっと面構えで損をしている人のような、どこかとっつきづらい存在でもある大衆食堂。ついこの間までやっていたお店がある日忽然と消えてしまう……なんて経験は誰にでもあるはず。あなたの街からすっかり無くなってしまったら淋しくないですか? ぼくはとっても淋しいです。少なくとも、ぼくにとって食の<安心・安全>というのは、こんなお店で食事をすることなのです。

マチボンvol.2「愛媛食堂ノスタルジー」(SPC出版)
定価924円(税込)発売中

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眺めているだけでもお腹が空いてくること請け合い。この本を片手にぜひ愛媛へ遊びに来てください。その時は一緒に食べに行きましょう。