bepeanuts

梅雨入り後すぐにアップされたVOL.7からほぼ2ヶ月、永遠に続くかと思われた梅雨もやっとやっとやっと明けてくれました。もう「くれました」と擬人化したくなるくらいに、梅雨のやつのいじわるさにはほとほと困り果てましたよ、実際問題。梅雨の間はお客さんが来ない状態がデフォルトとして自分の脳内にもインプットされてしまいました。お客さんにご来店いただいただけで、お化け屋敷で突然お化けに遭遇したくらいにびっくりして「うわっ」なんて声を出してしまい、逆にびっくりさせたことも一度や二度ではありません。そんな風にヒマ続きでしたが、あの激しい雨の中ご来店いただいた勇気ある数少ないお客さまと、通販してくださるお客さまのおかげで何とか生き延びることができました。多謝。

で、本格的な夏に突入したので、本気出すよ、と今回はギターポップについて。初心者のみなさんにもわかりやすいように、今の耳で聴いてもイケてる80年代、90年代、ゼロ年代のバンドを紹介しようと思います。

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HOUSEMARTINS “FIVE GET OVER EXCITED”

まずは80年代はHOUSEMARTINSを。2007年に解散したUKの国民的バンドBEAUTIFUL SOUTHの前身バンドで、FATBOY SLIMのノーマン・クックがベースで参加したことでも知られています。もちろんバンドサウンドでダンスミュージックではないのですが、FATBOY SLIMにも通じる白人によるブラックミュージックな雰囲気もあり、そこが好きな要素のひとつです。オリジナルアルバムは2枚のみですが、ご機嫌なHAPPY HOURやFIVE GET OVER EXCITED、泣きの名曲BOW DOWNなど多くの名曲を残しています。残念ながら現在穴在庫はありませんが。

 

EGGSTONE “WRONG HEAVEN”

90年代はスウェディッシュポップの代表格のEGGSTONEです。カジ君との共演でも知られ、ここ日本でも人気の高かった理想のスリーピースバンド。甘酸っぱいメロディー、疾走感のあるギター・サウンドはもちろん、ホーンやストリングスを取り入れた、ジャズやブラジル音楽からの影響伺える洒落たアレンジセンスも特筆ものです。オリジナルアルバム3枚残していますが、どれも甲乙つけがたい素晴らしさで、僕もリリースから20年聴き続けています。先日ベスト盤LPが入荷したのですが、すぐに旅立っていき、こちらも在庫はありません。

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ゼロ年代はHALとTHRILLSの2バンドを。つい昨日のことのようですが、もうリリースから10年経っているんですね。僕も歳をとるわけです。どちらもアイルランドのダブリン出身、BEACH BOYSなどのクラシカルなポップミュージックに影響を受けたバンドで、瑞々しいソングライティングとハーモニーを堪能できます。

 

HAL “PLAY THE HITS”

HALはUKのROUGH TRADEから04年にファーストアルバムをリリースしますが、セールスが乏しくなかったからか、その後あまり名前を耳にしませんでした。今回調べてみたら2012年に自主レーベルからCDオンリーのセカンドアルバムを出していたようです(残念ながらちょっと試聴した感じではファーストほどの素晴らしさはなさそうでしたが)。ファースト収録曲のPLAY THE HITSはリリース時に「21世紀のTHERE SHE GOES」と呼ばれ絶賛されましたが(僕から)、それから10年たっても全く色褪せないパーフェクトなポップソングです。

 

THRILLS “THE IRISH KEEP GATE-CRASHING”

THRILLSは3枚アルバムをリリースしていますが、07年にリリースしたサードTEENAGERSのセールスが振るわず残念ながら解散してしまいます。このサードは前2作と比べると派手さはないものの、聴けば聴くほど発見のあるスルメなアルバムだったので、こんな良質な音楽が一般的には受け入れられない、という事実にバンドには関係のない僕も落ち込みました。ちなみにファーストとセカンドはLPがあるのですが、サードはCDのみなのでそこもちょっと残念でした。

THRILLSだけではなく、今回紹介したバンドは解散もしくは活動中止中ですが、作品はどれも素晴らしいので機会があれば是非聴いてみてください。宅録やローファイ、アノラックなど拙い演奏のインディーバンドにも愛着はありますが、近ごろは上にあげたような、小気味よい演奏のギターポップが気分です。

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この「(今の)気分です」という言葉を、ここ数年雑誌やネットなどでよく見かけます。例えば浮世離れした美男美女が愛用品を紹介するコーナーの最後を、「気分です」と〆るような使い方で。この「気分です」がちょっとやっかいで、そこには解説も批評も、MJの「マイブーム」のようなユーモアも感じられません。「気分」なんだからまあ仕方ないよな、と力技でねじ伏せられるようで、読んでいてスッキリしないんですよね。まあ、ちょっとかっこよさそうだし、なんとなくまとまっている風に見えるので、便利で使っちゃうんでしょうけど。

こんな風に、口うるさいおやじを気取るのが気分です。

HAL

HAL / HAL [LP]
ご紹介したPLAY THE HITSももちろん収録しています!

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THRILLS / LET’S BOTTLE BOHEMIA [LP+7″]
04年リリース名盤セカンド!

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ana

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Keigo Ide

Keigo Ide

昭和48年6月27日、熊本生まれ熊本育ちのO型。
中古レコード店"PEANUTS RECORDS"オーナー。いろいろな音楽が好きですが、最近は一回りしてまたギターポップばかり聴いています。子煩悩。スニーカー好き。
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