bepeanuts

九州はとうとう梅雨入りしてしまいました。すでにビーサン、短パン、バンドTという丘サーファー状態です。これからレコードブームの波を乗りこなそう、という意味も込めて。こんなだらけた格好をしても上司に怒られないのがレコード屋の良さではありますが、雨による来客数の確実な減少で早速気が滅入っております。

ana7でもリスナーとしては、雨の日にレコードを聴くの楽しくもあるんですよね。電子音が雨音とまじりあって気持ち良いので、エレクトロニカやミニマルテクノのレコードをターンテーブルに乗せることも多いです。

90年代半ばにはSTEREOLABや、テルミンなどの電子楽器を多用したUSインディー勢(当時SCI-FIと呼ばれていました)をよく聴いていたので、エレクトロニカにもすんなり入ることができました。そして90年代後半から2000年代前半には一大ブームがやってきます。ちょうどその時期は、僕が東京で暮らした時期と重なります。入店するだけで緊張するような、お洒落な洋服屋さんや飲食店で流れていることもとても多かったんですよね。だから今でもエレクトロニカを聴くと、東京のことを思い出します。

2001年にはMOUSE ON MARSのライブを渋谷クアトロで観ました。それはアルバムIDIOLOGY発売直後でOVALとのジョイントツアーでした(VERTも一緒だったかな?)。OVALはマック一台で暴風のような電子ノイズをまき散らして、音が鳴りやんだ瞬間に、ラップトップを静かに閉じて去っていきました。一方MOUSE ON MARSは生ドラムも入った肉感的で踊れるサウンドでした。クールなOVALもよかったけど、MOUSE ON MARSのライブに合わせて身体を動かすのがとても気持ちよくて、やっぱりバンド・サウンドが好きなんだよな、と改めて気づくきっかけにもなりました。

エレクトロニカと東京と言えば、その当時は下北沢に店舗があったONSA RECORDSとONSA CAFEも大好きで、下北沢のレコード屋さんを回る時はここをゴールに決めていました。レコードもよそに入ってないようなものがいろいろあったし、CHOCOLATE INDUSTRIESのアーティストのTシャツなどかっこいいグッズも置いてありました。カフェでは、まあるい山をつくったライスの上に固めのルーがちょこんと乗っかったキーマカレーがとても美味しくて、いつもそれを頼みました。エレクトロニカをBGMにカレーとビールで、一日のレコ掘りの労をねぎらいました。

エレクトロニカブームに加えカフェブームでONSA CAFÉはちょこちょこ雑誌でも紹介され、ちょっとしたお洒落スポットになっていました。レコ屋が併設していなければ、僕なんかが一人でぷらっと入れる雰囲気ではありません。知的な美女がひとりで文庫本を開いたりしていて、それだけで緊張してしまいました。だから、いやいやオレ、ただレコード掘りに来たついでに、休憩しているだけだよ、という体の小芝居をしながらカレーを食べました。わざとレコ袋を目立つように椅子の上に置いちゃったりして。我ながら自意識過剰だし相当こじらせていると思いますが、まあこじらせていないとレコード屋なんてやりませんよね。

実は、この場面で「こじらせ」という言葉を使うかどうか、2時間くらい悩みましたが、やはりこれ以上にしっくりくる言葉はないし、「こじらせ女子」が流行る20年前からこっちはこじらせているんだからしょうがないだろ、と開き直りました。なんて書いちゃうところがまたこじらせているんだけど、まあこじらせていないと……(以下、エンドレス)。

MOM

MOUSE ON MARS / NIUN NIGGUNG [LP]
ホントは本編に登場したIDIOLOGYよりこちらのほうが好きです(笑)

BLUESKIED

VA / BLUE SKIED AN’ CLEAR [3LP]
独優良レーベルMORR MUSICの3枚組コンピ!!

ana

*ピーナッツ・レコードの穴VOL.7で紹介したレコードは全て特別価格で提供しておりますので、この機会に是非ご注文ください。いつ通常価格に戻るかは僕にもレコードにもわかりませんので、あらかじめご了承ください。

Keigo Ide

Keigo Ide

昭和48年6月27日、熊本生まれ熊本育ちのO型。
中古レコード店"PEANUTS RECORDS"オーナー。いろいろな音楽が好きですが、最近は一回りしてまたギターポップばかり聴いています。子煩悩。スニーカー好き。
Keigo Ide