bepeanuts

2015年のレコードストアデイも無事終わりました。PEANUTS RECORDSでもライブやDJやひと箱レコード市など、みなさんに楽しんでいただけたようで一日盛況でした。

全国的にもニュースでRSDの様子が紹介され、いろいろな雑誌や本でも特集が組まれ、またレコードが盛り上がってきているようです。このような新しいレコードブームの真っただなか、改めて読みたいのが、ミズモト編集長の名著「レコード・バイヤーズ・ダイアリー」と「レコード・バイヤーズ・グラフィティ」。いまこのコラムを読んでいらっしゃるみなさんの本棚には各2冊ずつ収まっているとは思いますが、まだの方は是非この機会に読んでみてください。

実は僕も「レコード・バイヤーズ・グラフィティ」に”PEANUTS RECORDS DIARY”という拙稿を寄せているのですが、ミズモトさんが僕を誘ってくれるきっかけになったのは、sideway song tourというブログでした。これはうちのHPがリニューアルする前のブログで、簡単に言うと、レコ屋によるレコ屋巡りの旅。いろんな街のいろんなレコ屋で仕入れをする様子などを紹介していましたが、子どもが産まれてからのここ4年くらいは長く家を空けることが難しくなり、あまり更新できていません。

そこで今回の「ピーナッツ・レコードの穴」はいつもと趣向を変えて「sideway song tour 2015春」をお送りしようと思います。

shimashima2

出発前の4月3日(金)のこと。営業をしながら、さあてカプセルホテルでも予約しようかとネットで検索したら、空室なし。カプセルどころか、ホテルもほとんど空がなく、一番安い部屋で3万円台。って、どう転んでも泊まれるわけがありません。土曜日、しかも春休みというのを完全に失念していました。しょうがないので、裏ワザを使い、妹家族の住む神戸の家に泊めてもらうことにしました。

4月4日(土)夕方の便で関西空港へ。ほんの5、6年くらい前までは10時間かけて夜間高速バスに乗っていたのですが、LCCジェットスターが熊本に就航してから、とても楽になりました。往路は夜着でその日はあまり有効に時間を使うことはできませんが、往復で高速バスの片道の料金なので文句は言いますまい。
IMG_5428
その日はそのまま妹の住む神戸へ。元町の駅から徒歩10分程度で家に到着。僕が到着する前は2歳の甥っ子は「けいごに来て欲しくない」と駄々をこねていたそうだけど、お土産のくまモンクッキーでがっちりハートを掴みました。熱烈大歓迎され、お風呂も一緒に入ると言い出す始末。妹の旦那さんはスイス人で、ちょうど次の日が復活祭だったので、みんなでイースターエッグをつくったり、早朝に起こされて卵を一緒に探したりと、姪っ子(4歳)、甥っ子に鍛えられました。午前中には二人を連れて桜の咲く公園まで散歩し(今年唯一の花見でした)、お昼は近所の美味しいお好み焼き屋さんに連れていってもらい、久々の再会を楽しみました。

お好み焼き屋さんを出ると、ぽつぽつと雨が降り出し、マウンテンパーカーのフードを被り足早にレコ屋へ向かいました。リズムボックス、ハックルベリーという老舗レコ屋をのぞき数枚購入。

IMG_5442そこから徒歩数分のspace eauuuという会場でちょうどSTRANGE BOUQUET VOL.12をやっていたので、ちらっと顔を出すことに。STRANGE BOUQUETは5年ほど前に熊本のバンド「ナウエリート」と、DJとして僕を神戸に呼んでくれたライブイベント。このVOL.12は4日(土)、5日(日)と二日にわたって行われ、ライブ、DJ、出張ショップなど盛りだくさんの通称「昼クラブ」でした。

雑居ビルの3Fへ上がると、思ったよりも広い洒落たスペースで、ちょうどアコーステイックライブが行われていました。アコギの音色とビタースウィートなボーカルが窓の外で降る雨の音と相まってなんともよい雰囲気。歌っていたのは、うちの店にも寄ってくれたことのある、大阪のソンドレ・ラルケことオガサワラヒロユキさんでした。オガサワラさんも僕のことを覚えていて、帰る時には新作CDをくれました。そのミニアルバム『TONIGHT IS THE NIGHT』は、シンプルながら深みのあるアコースティックサウンドがとても素晴らしくて、熊本に戻ってからよく聴いています。これはソンドレというよりジェームス・イハですね。

IMG_5761素敵な雑貨などいろいろと販売もあったのですが、一際目を引く可愛らしいイラストの入ったTシャツなどを売っているコーナーが。でもよく見てみると、内臓が飛び出しているじゃありませんか。この作品を手掛けたのは大阪を拠点に活動するイラストレーターの木村耕太郎さんでした。似顔絵が500円だったので、僕も描いてもらいました。もちろん内臓付きで。

雨も降っているし、このまま夜まで遊んで行こうかな、と一瞬考えましたが、本当は仕事だろと自分に言い聞かせ、主宰のKさんと再会を誓って会場を後にしました。

外に出ると本降りになっていたので、汎芽舎へ行くのをあきらめて、走って高架下へ。いつ行っても強烈な在庫量で足の踏み場もないほどのFREAK OUTなど3店を軽く掘って、14時過ぎたので慌てて心斎橋に移動。

心斎橋ではキングコングへ。7インチやクラブ系の特価レコードはもちろん、近ごろ価格が高騰して海外からもちょこちょこ注文が入るようになった90年代以降のインディー系のLPを狙ってひたすら掘りまくり。PALE FOUNTAINSのMARINAから出ていたコンピLP、和モノ・ジャズ・ボーカルの隠れ名盤モダンヒップの12インチ、当店で人気の高いLA LOVE MACHINEのミニアルバムやGLAMOURの12インチなどなかなかの戦果。一日雨で鬱陶しかったけど、キングコングは雨の日割引があり全品20% OFFになったので、この時ばかりは雨の神様に感謝しました。そしてひと箱(の2/3くらい)ここから発送してもらい、この日の仕事は早々と終了。

IMG_5445実はこの日のメインイベントは穴VOL.3で紹介したスチャダラパーの25周年ライブだったのです。整理番号も早かったので、物販でインディー雑誌「余談」を購入して、そのまま好位置をキープ。新作の冒頭を飾るインスト「イントロダクションワンツー」で、バンド「ザ・コストパフォーマンス」が登場し「スタートレックのテーマ」を演奏。それに合わせ3人が登場、からの「4ch FUNK」で本編スタート。この曲スカスカなのにド・ファンキーなところが最高にクール。BOSEの「お客さん、ノるんですか?ノらないんですか?」との煽りから「A.K.A. ETC」、そして「ライツ!カメラ!アクション!」。一番聴きたかった2曲を序盤で聴くことができ興奮状態に。あとはもうあっという間の3時間弱でした。

「アーバン文法」から「B-BOYブンガク」の二枚目路線コーナー。「本当はもう京都行きたい!とか言いたくないんだよ。行けるし、行ってるし」とアニが愚痴ってみせた「トラベル・チャンス」などオモロラップ・コーナー。ロボ宙とかせきさいだぁを迎えた「ワープ・トンネル」からの「GET UP AND DANCE」。お客さんとのコール&レスポンスもばっちり決まりライブ映えしまくりのFUN KEY LPコーナー、と見所ばかり。本編ラス前にBOSEが「そりゃやりますよ。でもオザワくん来てないからお客さん一緒に歌ってね」とはじめた「今夜はブギーバック」。東京ではオザケン登場したらしいけど、負け惜しみじゃなくて、こっちのバージョンのほうがよかったんじゃないのかな。そしてアンコールラストの「彼方からの手紙」ではちょっぴり目頭が熱くなりました。あぁ、あいつも来てればなぁ。

心地よい疲労を感じながらひとり味穂で打ち上げ。どて焼き、たこ焼き、だしまき。

と、今回も余談ばかりで長くなったので、この旅の続きはPEANUTS RECORDSのブログで更新しようと思います。

で、穴レコなんですが、今回の旅で、元々在庫あったのに仕入れちゃって、自分から穴に落としちゃったレコードを紹介します。大好きだから何枚あってもいいやと買っちゃうパターンと、在庫あったの忘れて買っちゃうパターンがあるんだけど、まあどちらにしても経営者失格ですね……。

lato
LATO / IT JUST CAME TO PIECES IN MY HANDS [7″]
スタカンの”IT JUST CAME TO PIECES IN MY HANDS”カバー!

concleto
CONCRETE BEATS / HAVIN’ A PARTY [12″]
DAFT PUNK “ONE MORE TIME”使い!

ana

*ピーナッツ・レコードの穴VOL.5で紹介したレコードは全て特別価格で提供しておりますので、この機会に是非ご注文ください。いつ通常価格に戻るかは僕にもレコードにもわかりませんので、あらかじめご了承ください。

Keigo Ide

Keigo Ide

昭和48年6月27日、熊本生まれ熊本育ちのO型。
中古レコード店"PEANUTS RECORDS"オーナー。いろいろな音楽が好きですが、最近は一回りしてまたギターポップばかり聴いています。子煩悩。スニーカー好き。
Keigo Ide