bepeanuts

ピーナッツ・レコードの穴、第二回目は前回のKid Loco × カトリーナ(The Pastels)に続いてコラボレーション・シリーズということで、Paul WellerとSimon Dineの話しを。

完璧に僕個人の趣味の話しなんですが、ウェラー先生に関してはThe Jam全部、Style Council全部、ソロに関してはセカンドまでが最高で、それからあとは、もちろん好きなんだけど最高は時々、って感じです。

例えば2012年にリリースされた目下のところ最新作となるSonik Kicks。このアルバムはクラウトロックに接近してかなり話題になりましたが、これがもし新人のバンドのデビューアルバムだったら「ヤバい最高!」となっていたのでしょうけど、ウェラー先生にはどうしてもヤング・ソウルみたいなの期待しちゃって最高とまでは言えませんでした。現在56歳なのに「ヤング」期待されても本人も困るだろうな、なんて思いつつも。

KazariLine

で、ソロになってから、これ最高!となった少ない楽曲の中の一つが02年のアルバムIlluminaitionからシングルカットされたIt’s Written in The Stars。 モダンなループ、高らかに鳴り響くホーン、ソウルフルなボーカルが見事に絡む21世紀のSoulful Strutと呼べそうな、というかぶっちゃけ「スタカン2002」と呼びたい名曲なのです。

この楽曲で共同プロデューサーとしてクレジットされているのがSimon Dineです。彼はNoonday Undergroundというバンドを率いていて、そのファーストアルバムをウェラー先生が気に入り、プロデューサーに抜擢されたそう。Noonday Undergroundはデビュー当時から21世紀のスウィンギング・ロンドンという感じで大好きだったので、この取り合わせはとても嬉しかったです。

KazariLine

時を同じくしてコラボした2曲はNoonday Undergroundの02年セカンドSurface Noiseに収録されています。特にI’ll Walk Right Onは薄いループも心地良いメロウダンサーで前述のIt’s Written in The Starsの姉妹曲のようです。

そのあとは出世魚のような成長ぶりで08年の22 Dreamsや前述のSonik Kicksなどではアルバムを全面的にプロデュースしてPaul Wellerから絶大な信頼を寄せられています。
おそらくウェラー先生は自分ひとりでやっちゃうと、もっと骨太というか演歌調になるのをわかっていて、サイモンの力を借りているのではないでしょうか。「いまのいいですね!でももうちょっと軽やかにやってみましょうか」なんて、なだめたりすかしたり、パイセンのことを立てながら録音している様子が目に浮かびます。いつかサイモンが「もういっそのことA Solid Bond in Your Heartみたいなのやりましょうよ!」なんて言いだして、全編ヤング・ソウルなアルバムを作ってくれるんじゃないかな、とひそかに期待しています。

今回の原稿に批評精神は全くなく、あるのは妄想とファンの戯言のみなので、現在の作品が好きなファンのみなさんも怒らないでくださいね。戯言ついでに書きますが、最近の筋肉隆々な姿を見ると、左と右という大きな違いはあれども長渕剛とキャラが被ってみえ、「あんなのホワイトジーンズとクラークスでスマートに決めていたウェラー先生じゃない」、と自分の中年太りは棚に上げて思わずつぶやいてしまいます。

あ、あと最後にもうひとつ。ソロ初期の12インチでブレンダン・リンチがやっていたダブやブレイクビーツのミックスはそろそろ再評価されていい頃ではないかな、と思っています。

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PAUL WELLER / IT’S WRITTEN IN THE STARS [10″] SOLD OUT
限定10インチ。ジャケもクール!!

noon

NOONDAY UNDERGROUND / SURFACE NOISE [LP+12″]
ボーナス12インチ付きの初回限定盤

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他にもピーナッツ・レコードの穴からオススメの関連盤

NOONDAY UNDERGROUND / SELF-ASSEMBLY [LP]
ウェラー先生も絶賛したファーストアルバム。モッド・インディーポップ"WHEN YOU LEAVE"収録。

NOONDAY UNDERGROUND / GETTING HIGHER [12"]
250枚限定の12インチ。

NOONDAY UNDERGROUND / THE LIGHT BRIGADE [7"]]
スウィンギン・ロンドンをクラブ・ミュージック的視点から再構築。

NOONDAY UNDERGROUND / HOW HAPPY [7"]
最初期7インチ。

PAUL WELLER / THE BOTTLE BIG BOSS MAN VOCAL REMIX [7"]
ギル・スコット・ヘロンTHE BOTTLEカバー!

PAUL WELLER / WILD WOOD [12"]
PORTISHEADリミックス収録。

BERTRAND / THE SSSOUND OF MMMUSIC [LP]
PAUL WELLER / PEACOCK SUIT [7"] 結構骨太ですね(笑)







ana

*ピーナッツ・レコードの穴 VOL.2で紹介しているレコードは全て特別価格で提供しておりますので、この機会に是非ご注文ください。いつ通常価格に戻るかは僕にもレコードにもわかりませんので、あらかじめご了承ください。

Keigo Ide

Keigo Ide

昭和48年6月27日、熊本生まれ熊本育ちのO型。
中古レコード店"PEANUTS RECORDS"オーナー。いろいろな音楽が好きですが、最近は一回りしてまたギターポップばかり聴いています。子煩悩。スニーカー好き。
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