今年の二十枚。

[From A To Z]
Anderson .Paak / Malibu
Andrew Bird / Are You Serious
Andy Shauf / The Party
The Avalanches / Wildflower
Bellows / Fist & Palm
Blood Orange / Freetown Sound
Bon Iver / 22, A Million
Common / Black America Again
De La Soul / and the Anonymous Nobody…
Devendra Banhart / Ape in Pink Marble
Frank Ocean / Blonde
JONES / New Skin
Maxwell / blackSUMMERS’night(2016)
Mocky / The Moxtape Vol.3
Neil Young / Peace Trail
Redspencer / Perks
Santigold / 99¢
Solange / A Seat at the Table
A Tribe Called Quest / We got it from Here… Thank You 4 Your service
Whitney / Light Upon the Lake

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以上、独断と偏見で選んだ2016年の二十枚はご覧のとおり、洋楽オンリーのチョイスです。
他にも加えたいアルバムは何枚かありましたが、まあまあ良い感じに絞れたんじゃないでしょうか。
ざっと聴き直してみても、パリピ的な、アッパーな作品はほぼ無いですね(笑)。
割合としてはブラックミュージックとインディ・ロック/ロック系などが、ちょうど2対1くらいになってます。
たしかにこの一年そんな感じでしたし、新譜で好きな音楽はここ数年ずっとこんなバランスです。
The Avalanches、De La Soul、A Tribe Called Questといった昔なじみの面々がひさびさの新譜……しかも内容の充実したアルバムを発表してくれたことも印象的でした。
いっぽうで欧米の音楽誌が出してるチャート(PitchfolkとかSPINとか)では、これらの作品がさほど評価が高くありません。不思議です(特にThe Avalanches)。

こんなラインアップに加えて、Big Starの『Complete Third』、Bill Evans『Some Other Time: The Lost Session From The Black Forest』、Dave Brubeck Quartet With Paul Desmond『Birdland 1951-52 / Newport 1955』といった発掘音源集を、就寝前に枕元で聴くことが多かったです。

邦楽は坂本慎太郎さんの『できれば愛を』に尽きました。
音楽にかぎった話ではないんですけど、集団性の強い表現というものがほんとうに苦手になってしまい、このアルバムのように、個人のイマジネーションに立脚した、ミニマルで骨太な音や言葉にはずいぶん救ってもらったなあ、と(命に別状があるようなことが起きたわけではありません・笑)。
あと、サニーデイの新譜、くるりのベスト盤も、小田島等くんとゆかりの深い二組なので、晩夏から秋の時期に『コテージのビッグ・ウェンズデー 半芸術編』の作業をしながら、よく聴いていました。
Special Favorite MusicやStutsといったNew Comerたちのファーストアルバムもリピートで聴くことが多く、またDJでもよくかけてましたね。

映画は劇場にたくさん足を運ばなかったこともあって、あまりたくさんの候補作から選んだわけじゃありませんが、直近で観た『ローグ・ワン』がよかったです(キャリー・フィッシャーが突然亡くなったのはとてもショック)。
邦画が熱かったと世間じゃ言われてますけど、『シンゴジラ』は75点くらいで、『君の名は。』は観ておりません。『この世界の片隅に』は今年一番見たかった映画だけど、ぼくの住む街では公開前なので未見。

テレビは相変わらず藤井健太郎さんのつくるヴァラエティ番組に笑わせてもらいました。あたまから最後まで通して観たドラマは『トットテレビ』くらいで(ドラマは集団性の強い表現のきわみですよね)、ドキュメンタリーやスポーツ中継ばかり観てた気がします。

書籍は、新旧問わず欧米の文学作品ばかり読んでいましたが、ここ二ヶ月くらいは今まであまり手に取ることのなかったジャンル───数学や生物学、物理学などの本にハマっています。
長年自分が漠然と考えてきたようなことを、まったく別の角度から補強してくれる新しいナラティヴが、そうした本の中から見つかるが多く、ひそかに興奮する日々です。

もっと大きなことでふりかえるとすれば、熊本・大分を中心に、九州地方を襲った大地震も忘れることはできないし、ショッキングな訃報も多い年でした。
ボウイ、プリンス、ジョージ・マイケルのように、自分のコアを形成してくれた天才たちだけでなく、面識はないけれど、同世代の日本人ミュージシャンが何人も亡くなりました。安易に言葉にしてはいけないのかもしれませんが、神様は人間が考えるような正しい順番でけっして死なせてくれないし、取りも直さず、平等だけれど、同時に不公平だな、とあらためて思います。
だからこそ、これからも毎日おいしくて栄養あるものを食べ、机の横に積んだままの本を一冊でもたくさん読み、ぐっすり眠るつもりです。

というわけで、2017年もまたみなさまにとって佳き一年となりますように祈っております。
来年もどうぞよろしくおねがいします。

大瀧詠一さんの四回忌の日に。
ミズモトアキラ

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